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『ALTÆR CARNIVAL』FINAL GAME『ALTÆR CARNIVAL』FINAL GAME

SUMMARY

いよいよ『ALTÆR CARNIVAL』の優勝者が決定する

セクション・ワン

セクション・ワンのゲームは、「死目並べ」。

8×8の盤上に、
・自分のコマを四目並べたプレイヤーが勝ち抜け
・ただし、三目連ねて並べてしまったプレイヤーは脱落
・ペナルティマスにコマを置いてしまったプレイヤーは、指示に従った行動を行う
というルールのボードゲームでした。

駆け引きが重要なこのゲームは、二人きりで遊ぶには少々物足りない……ということで、今回は特別に、「アルター君」という運営サイドのプレイヤーもゲームに参加することになりました。

ルール説明が済んだところで、天の声は、今回のゲームの報酬を発表します。

3人のうち 順位が上の少女は、
・セクション・ツーの問題を選ぶ権利
・セクション・ツーのスタートを1分早められる権利 を得ることができる。

ただし、アルター君が1位だった場合、優勝賞品「願いを叶える権利」は永遠に没収される……。

不満を訴える少女を前に、天の声は「勝てばいいだけの話」とあざ笑います。

そうして始まったゲームでは、まさに一進一退の攻防が繰り広げられました。全員が より上位での勝利を目指す以上、全員が互いのリーチを邪魔するほかはありえないのです。

そんななか、ペナルティマス「対戦相手に一言」を踏んだ日下部祥子は、墨田季楽々に謝罪をします。

「この前は、ごめんなさい。季楽々ちゃんに、どんな秘密があるかも知らないのに、無神経に あんなこと……」

日下部は、前回「ウミガメのスープ」での交渉を悔やんでいました。あんなことを言い出さなければ、少女たちの友情は崩れなかったのかもしれない……。しかし、墨田は答えます。

「もーいいって。いいから…ちゃんと戦わん? そーじゃないと、なんか……スッキリ終われないじゃん」

そして、その後 踏んだペナルティ「対戦相手に一言」でも、「今日は墨田が勝つ」とハッキリ覚悟を示すのでした。

激しい戦いは続き、残るマスは わずか7となりました。あとは、誰が最初に三目並べて脱落するか……。

日下部はそこで、墨田に「仲直りがしたい」と話を持ちかけます。このまま邪魔しあっていては、アルター君が勝ってしまうかもしれない。そうすれば、少女たちの死も、すべてが無駄になってしまう。

「だから……。このターン、『1のG』に置いてほしいの。そしたら、わたしたちが勝てるから……」

そんな協力の申し出を受け、このゲームに「二人が同時に、同条件で勝利」が存在しないことを理解する墨田は戸惑います。

しかし、無駄死にを受け入れられないのは、墨田も同じこと。彼女は苦悩しながらも、日下部の言ったとおりにコマを置くのでした。

「ありがとう。 じゃあ……、これでおしまい」

しかし、その後 待っていたのは、日下部による自滅と、それによって追い詰められたアルター君の敗北でした。

「協力をにおわせつつも、日下部は きっと自分を出し抜いて勝つつもりなのだ」……そう考えていた墨田は、この結果に激しく戸惑います。そんな彼女に、日下部は語りかけました。

「季楽々ちゃん、あのね……。わたしなんかと仲良くしてくれて、本当にありがとう。季楽々ちゃんが わたしを嫌いでも、わたしは……」

「嫌いじゃない! わたしは……っ。わたしだって……!」

それが、少女たちの最後の会話となりました。

1位 墨田、2位 アルター君、3位 日下部……。

この結果がもたらす未来とは───。
このときには、まだ誰も知る由はないのでした。

セクション・ツー

セクション・ツーのゲームは、「謎解きストラックアウト」。

全14問からなる階層構造の謎解きです。

ステージは、全部で6つ。問題には、これまで挑戦してきたゲームの要素が含まれていました。

本来、今回のゲームは、墨田季楽々が1分早くスタートできるはずでしたが……。
個別配信が始まってすぐ、天の声からアナウンスが入ります。

「墨田さんから日下部さんへ伝言です。『墨田は、ハンデなんていらない。だから、最後は正々堂々、うらみっこなしで戦おう』……とのこと」

日下部の自己犠牲を見て、何か思うところがあったのでしょうか。墨田は、勝者の特権を放棄することを決めたのでした。

正々堂々、うらみっこなし───。

ハンデも、崩れた友情も。すべてリセットした状態で、二人は守護者と共に 最後のセクション・ツーに挑みます。

そして……、最後の脱落者と、優勝者。二人の道は、ついに分かたれました。

処刑タイム

最後の脱落者は、墨田季楽々。

どんなときも気楽な態度を見せ続けてきた彼女ですが、このときばかりは、真剣な様子で視聴者に頼みごとをします。

「もし…もしよ? この配信を見てるなかに、ミラクル博愛お大尽様……、 あるいは、願いを変えてもいいよ!なんて太っ腹な優勝者様がいたら……。 わたしの弟を、助けてくんないかな?」

墨田が、命をかけてまで大金を求めたのは、交通事故で寝たきりになった弟を救うためでした。彼を救い、これまでツイていなかった分の人生も全て取り戻したかった……と。

しかし、もはやそれは叶わぬ夢。

最後に、守護者たちの幸福を祈る言葉を遺すと、彼女は潔く死を……

「あぁも~っ!! やっぱやだぁ~!!」

……受け入れることはなく、どこまでも彼女らしい人生の幕引きを迎えたのでした。

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